ロシア漁業情報

2018/8/29
ロシア漁業ニュースヘッドライン 2018/09

2018年09月10日
ユーザー  各位
                                                                
拝啓 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、ロシア漁業庁は、ロシア漁業者の漁獲割当が来年2019年に更新されるにあたり、極東海域の同年から2034年までの15年間の各漁業会社の配分比率の算定を終え、2018年8月1日付No.522によりこれを決定しました。今後、ロシア漁業庁と漁業者の資源利用に関する契約手続きが開始され、年内にこれを完了する予定となっているとのことです。
ただ、一方で、新たな漁獲割当において過去の漁獲実績を考慮する”歴史的原則”が承認されているものの、カニについては、その対象割合、”投資クオータ”、“オークションによる配分”との整合性が、まだ明確になっていません。カニについては、TACの50%を“オークションによる配分”とする提案がされているとのことですが、経済的正当性の欠如、リスクが指摘されており、ロシア漁業庁は外部の調査会社にこの分析を依頼、発注することにしました。
 今月号においても、引き続き大きな問題に発展しているカニの漁獲割当に関するこれらの情報を集約しTopNewsとしてご報告申し上げます。
 なお、今年2018年漁期、カムチャツカ地方の同年8月8日までの太平洋サケマスの漁獲量は27万5,300トンに達し、データが残っている過去110年間で最大となりました。来遊が北部へ集中する太平洋サケマスの概況についても、あわせてお知らせ申し上げます。

敬具
(国際漁業対策事業部;原口聖二)

Contents
TopNews  
カニ漁獲割当問題 ロシア漁業庁 オークション実施のリスク分析外注へ
・カニ漁獲割当問題 ロシア上院食料農業政策環境評議委員会が審議(カニ漁獲割当配分問題関連外1件)
・15年間のロシア漁獲割当 配分比率が確定する(漁業政策および漁業協定関連等外5件)
・”ドブロフロート”投資クオータを利用しスケトウダラ製品加工場建設開始(投資クオータ関連外1件)
・スケトウダラ・ズワイガニ 北海道隣接サハリン州 高い状態を維持(ロシア漁業者底魚等操業関連外5件)
・カムチャツカ地方 サケマス漁獲27万5,300トン 110年間で最大(太平洋サケマス操業関連外15件)
・ロシア イワシ・サバ漁業船団配置(ロシア イワシ・サバ操業関連外3件)
・ロシア サンマ漁業船団配置(ロシア サンマ操業等関連外3件)
・ロシア沿海地方国境警備局が4隻の中国漁船を拘束(FOC/IUU取締情報関連外1件)
・ノルウェー新漁業大臣 Harald Tom Nesvikが任命される(その他ロシア漁業関連情報等外14件)
・ヴェトナム産ナマズ・フィレの米国輸入規制 WTOが紛争パネル設置(ヴェトナム養殖ナマズ関連)
・またがり資源スルメイカ 中国漁船 既に905隻が北朝鮮海域で操業(韓国スケトウダラ等市場関連外6件)

計66オリジナル報告
http://kisenren.com