ロシア漁業情報
2012/10/18
号外 “特別な憤り” IUU漁業防止協定違反の場合 日本と韓国の漁業者は漁獲割当を失う
2012年10月18日
モスクワ発
[“特別な憤り” IUU漁業防止協定違反の場合 日本と韓国の漁業者は漁獲割当を失う]
ロシア漁業庁長官クライニーは記者会見を行い、日本と韓国が合意したIUU漁業(密漁密輸)防止協定に違反した場合、両国の漁業者はロシア排他的経済水域における水棲生物資源の漁獲割当を失う可能性があると語った。
既にヨーロッパ市場では証明書確認がシステム化されており、密漁製品は取引することが出来ず、事実上解決済の問題となっている。
ロシアは日本と、今秋ウラヂオストクで開催されたAPEC首脳会談においてIUU漁業防止協定に合意しており、同様の協定は、韓国とはそれ以前に合意済、また中国とも署名に向け準備を進めている。
しかし、日本の水産業者は、この協定合意までの進捗を故意に遅らせてきた経緯にあり、そればかりか、密漁密輸カニを日本の港を経由して韓国へ出荷しはじめており、連邦漁業庁は“特別な憤り”を感じているとクライニーは言及した。
日いづる国は、伝統的にロシアの水棲生物資源の密漁スキャンダルにかかわる主要人物の一人だ。
今春、ロシア漁業庁は、ロシアから日本への水産物の輸出量と輸入量のデータを比較したが、それには莫大な開きがあった。
これは、生産された製品が密漁密輸されたものであることを示している。
密漁密輸業者が好む水棲生物資源はタラバガニ、ズワイガニ、ナマコ等とされている。